統計でウソをつく法 (ブルーバックス) [新書]
- ☆☆☆
- 手に取った理由
「内閣支持率」とか呼ばれる謎の数値が最近よくニュースで話題になるので。
- 感想
世の方々に是非読んでもらいたい。
。。あ、でも読まれたらそれはそれで意味のある数字を作るのが大変になるから困るな。
冒頭の一言がこの本の全てを要約しています。
「この辺は、ずいぶん犯罪が多いんだねぇ」
情報の発信源がよくわからないし、"多い"って相対的になのか絶対的になのかもよくわからない。
でも、世のニュースやら、会社でよく見る企画書の数値とか、全ては同じような状況。
また、アンケート調査など、直接人の意見を集めた場合の問題として、
「回答者のかなり多くが、本当のことをいわなかったということ」
という可能性がある。
この一例として「一日に何回歯を磨いていますか?」とか、「よく読む雑誌は何ですか?」といった質問でイメージさせていた部分はわかりやすい。
統計を出す上で最も重要なのは、母集団の選定方法。
この際に、母集団が全体を代表するものでなければならず、かたよりをすべて排除しなければならないが、そのような母集団を得ることは現実的には不可能。
それに、統計の中で「平均」を出す際にも、その値が「平均値」「中央値」「最頻値」のどれにあたるのかで大きく変わるし、モノによっては全く意味のない値になってしまう。
統計の結果を見せるときのトリックとして、数字だけを見せるのでなく、絵を使う点は参考になった。
見せる側は、高さ/長さで表現していても、見る側は全体の面積/体積で判断するので、意図せず(まぁ意図もあるかと思うけど)数倍のギャップを表現できることになる。
ありがちな調査結果として、相関関係が明確でないことがあるので、この点は注意が必要とのこと。
これらの総括として、以下の点に注意するべきとのこと。
・統計の出所に注意
・調査方法に注意
・隠されている資料に注意
・問題のすりかえに注意
・どこかおかしくないか?
以下、練習問題。
以下のグラフを上記の点に注意して見てください。
※自分は「内閣支持率」という数字に意味があるとは全く思いません。このグラフを掲載することに政治に対する何かしらの意図を表現する気はなく、最近見つけた興味深いグラフの一つとして掲載しているのみです。もし、何かしらの問題があるようでしたら削除するのでコメントをください。
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