ページ

2009年12月30日

「選挙のパラドクス」を読んだ

選挙のパラドクス—なぜあの人が選ばれるのか? (単行本)
4791764153

- ☆☆☆☆☆

- 手に取った理由
衆議院選挙でどうして民主党が大量当選できたのか腑に落ちなかったので。

- 感想
選挙は奥が深く、完全に平等な投票をすることは難しいし、戦略的に投票を進める人もいたり、ゲーム理論のように最大幸福を実現するのは難しいことを改めて知った。
それと、この本だけを見ると、民主党が大勝できた理由は、マスコミを使って今まで積み重ねてきた自民党へ対するネガティブな情報操作しか見受けられなかった。。変なの。。

で、内容。

・選挙の結果は非推移的になりえる(AよりもBが良い、BよりもC良い。じゃあAよりもCが良い?)
・戦略投票
・メディアコンサル/政治コンサルの存在
・ネガティブな政治「もちろん嘘だ。そんなことは問題じゃない。とにかく言いふらして、奴に否定させろ」
・操作的世論調査
・ネガティブな広告は嫌悪されつつも忘れられない
・ネガティブな政治の熱心な推進者も、死の間際には心から謝罪した
・選挙では、どの「ろくでなし」が国を動かすべきであるかを決定しなければならない

なんだか、今まで全く政治に興味を持っていなかったけど、これらのトピックを読んだだけで、毎日のニュースが楽しくてしかたがなくなった。
マスコミが嬉しそうに漢字の読み間違いや5000円にも届かないバー通いをニュースに取り上げていたのかもなんだか想像ができるようになったし、よく言われる世論調査の数値が扱いやすい範囲におさまるのにも納得がいくようになった。

ハードカバーでなかなか読み応えはあるけれど、アメリカで実際に繰り広げられた選挙戦の内容が詰まった一冊なので、オススメの一冊。

2 件のコメント:

  1. マスコミはネタになればなんでもいいんだな。とよく思うよね。

    民主党の大勝は、前の政治が嫌だっただけじゃない?
    あのライオンハート首相のダメージは思ったよりもずっと大きかった。
    出来あがった格差社会。
    教育現場でも見えるこの格差社会は、本当にすごいものがあるよ。
    親が夜の仕事でいなくて、ご飯も作ってもらえずに、
    スーパーで安売りになるのを待って買ったパンを友達と公園で分けて頬張るとかが日常。
    裕福な生活をする人たちがいる一方、そういう風に明日のお金を作るのが難しい人たちの
    層が厚くなってきている。
    今回の選挙結果は、そういう辛い生活をしている人たちの、何とか日本を変えてほしい。という叫びじゃないかな。と思う。

    返信削除
  2. コメントありがとう^^

    ふみこが言う通り、教育現場がそういう状況ということであれば、自民の大敗は与党時代に根付いたイメージが膨らんだ結果という可能性が高いんだろうね。

    格差社会って難しい問題だよね。。
    格差社会 - Wikipedia http://bit.ly/7JkGHY
    まだまだ自分も勉強したてでわからないことが沢山だから、的を得た返しができなくて申し訳ないけど、格差社会の根本原因ってなんなんだろう。。

    民主党が政権を取ることで、自民党が政権を持ち続けるよりも、"日本国民"の生活が改善される期待値が高いんだったら、格差社会の問題も含めて自分も違和感を抱かないと思うんだ。

    自民党が岐路に立たされてたのは間違いない事実だとしても、民主党が政権を取ったことで、より一層"日本国民"の生活は悪くなりそうだし、実際におかしくなり始めてる。
    だから「衆議院選挙でどうして民主党が大量当選できたのか腑に落ちなかった」。
    社民党/国民新党や、公明党、共産党、みんなの党とか他にもいっぱいあったのに、なんで民主党の議員が当選できたの?
    自分にはどうしてもこの疑問をマスコミの介入なしだと説明ができない。

    まぁここだけでニュアンスも含めて全部説明するのは難しいから、また今度会ったときにでも腹割って話をさせて。
    過ごす環境が違えば、色々な考えもあるだろうし。自分も日々勉強中なんで、意見交換ができると嬉しいな。

    東京に来たときにでも是非^^

    あ、そうそう、年賀状届いたよー
    山梨に行く機会を作ったらお邪魔するね。
    ではでは今年もよろしくー

    返信削除