こんなニュースを見かけたのでちょっと調べてみた。
- 小児がんリスク1.4倍の上昇でも「安全」と言い切った日本産婦人科学会、パニック警戒か
http://www.mynewsjapan.com/reports/1414
平常時の年間被ばく限度が1ミリシーベルトなのに、50ミリシーベルトまで胎児に悪影響がでないというのは本当だろうか?
そこで今回の声明の根拠とされている国際放射線防護委員会(ICRP)文書(publication 84)の概説文書を確認したところ、ただ、1700人に1人というのは、
「妊娠中の10ミリシーベルトの被ばくで、子どもが15歳までに小児がんになるリスクが1.4倍に上昇。1700人に1人が15歳までに小児白血病・がんで死亡する」という記述がある。これは学会の言う「50ミリシーベルト未満なら安心」とは大きく食い違う。
1人 / 1700人 = 0.000588235294118 ≒ 0.06%
という確率。1.4倍ということは、基準となったのは、
0.06% / 1.4 = 0.042857142857143 ≒ 0.04%
で、
1700人 * 1.4 = 2380人
ということ。
確かに個人レベルでは、大した確率ではなさそう。
試しに、遺伝子疾患及び染色体異常の中では最も発生頻度が高いとされるダウン症と比較してみる。
- ダウン症候群 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/ダウン症候群
20 - 24歳の母親による出産ではおよそ1/1562つまり
35 - 39歳でおよそ1/214
45歳以上の場合はおよそ1/19
1/1562 = 0.000640204865557
1/214 = 0.004672897196262
1/19 = 0.052631578947368
なので、楽観的に考えれば、35歳以上の場合であれば、0.06%は誤差レベルに収まる。
しかし、wikipediには
だが、ジョンズ・ホプキンス大学医学部の研究によって、レントゲン検査で医療被曝を経験した女性は、レントゲン未経験者の同年齢の女性に比べると、ダウン症児が生まれる確率が7倍も高いことが明らかになっている。この報告の正確さは、他の研究によっても裏付けられている[3]という。とある。
そうなると、ここで嫌な推測がでてくる。
小児がんになるリスクは1.4倍だけど、ダウン症になるリスクは7倍になるんじゃないかと。
ただ、この仮定は「医療被爆」がどれぐらいの放射線量を想定しているのかによるので、単純には比較できない。
いずれにしても、若いうちであれば最大でも
小児がんの確率(0.06%) + ダウン症の確率(0.06%) * 7 ≒ 0.5%
ということ。
安全かどうかは主観によるところだけど、ぼちぼちな確率。
人は皆「自分だけは死なない」と思っている -防災オンチの日本人-
0 件のコメント:
コメントを投稿